コンピュータアーキテクチャ 整数演算の加減算機構

本記事では、整数演算の加減算機構について解説します。以前の記事で、加算器の構成について解説しました。この加算器を利用して、コンピュータは加減算を実行するために構成されているのかを解説します。

目次

整数演算の加減算機構

2の補数を利用した整数の表現では、符号絶対値表現の2の補数を取ると、負数に変換できます。したがって、入力をX, Yとすると、次の式のように考えれば加算だけで実現できます。

$$X + (-Y)$$

整数演算の加減算機構は加算の場合はそのままX+Yを実行します。一方で、減算の場合は、つまりXからYを引く場合、Yの2の補数をとったあとに加算を実行すれば減算を実現できます。したがって、整数演算の加減算機構は下図のような構成になります。

2の補数を取る手順としては、各ビットを反転した後に+1することでした。したがってNOT回路と+1の加算器(インクリメンタ)で実現できます。2×1マルチプレクサでは、\(Y\)あるいはYの2の補数である\(\overline{Y}\)を入力とし、後段の加算器にどちらか一方を出力するものです。加算命令の場合、\(Y\)が選択され、減算命令の場合、\(\overline{Y}\)を選択します。このような構成で加減算を実現できます。

まとめ

本記事では、コンピュータがどのような構成で加減算を実行しているのかを解説しました。

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