技術記事– category –
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コンピュータアーキテクチャ 情報の表現法
コンピュータでの情報の表現 我々の世界で一般的には10進数と呼ばれる記法が用いられています。これは簡単にいうと0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9という10種類の数字を用いて、数を表現する記法です。 一方で、コンピュータは2進数で全て表されています。2... -
コンピュータアーキテクチャ コンピュータの基本構成
コンピュータの構成要素 コンピュータは一般的に以下のものから構成されると言われています。 演算装置 制御装置 記憶装置 入力装置 出力装置 それぞれについて概説していきます。下図のような構成です。 演算装置(ALU: Arithmetic and Logic Unit) 演算... -
伝達関数の極と零点
伝達関数 LTIシステムの関係は次式で表されることを以前定義した。 $$y[n] = \sum_{k=-\inf}^{\inf} h[k] x[n-k]$$ ここで、\(X[z]=Z[x[n]], Y[z]=Z[Y[n]]\)とおくと、上式の両辺を定義通りz変換すると、次式が得られる。 $$Y[z] = \sum_{n=-\inf}^{\inf}\... -
ディジタル信号処理 ディジタルフィルタの周波数応答と伝達関数
LTIシステムの動作はインパルス応答によって記述されますが、ディジタルフィルタに求められる動作は特定の周波数帯域を通過し、それ以外の周波数帯域を遮断するということが求められます。したがって、周波数軸上でのシステムの応答を考えます。 複素指数... -
ディジタル信号処理 フィルタの縦続接続と並列接続
畳み込み積分の性質 畳み込み積分は下記に示す性質を持ちます。 交換則 $$x[n]*h[n] = h[n] * x[n]$$ 結合則 $$x[n] * \{h_1[n] * h_2[n]\} = \{x[n] * h_1[n]\} * h_2[n]$$ 分配則 $$x[n] * \{h_1[n] + h_2[n]\} = x[n] * h_1[n] + x[n] * h_2[n]$$ フィ... -
ディジタル信号処理 安定性と因果性
ディジタルフィルタにおいて、安定性(stability)と因果性(causality)は重要な概念です。それぞれについて見ていきましょう。前提としてLTIシステムについて考えます。 安定性 有界 全ての時刻\(n\)に対して、\(|x[n]| <\infty\)のとき、信号\(x[n]\... -
ディジタル信号処理 ディジタルフィルタの構成
ディジタルフィルタの構成要素 前回の記事の線形差分方程式からわかるようにディジタルフィルタは以下の3つの要素から構成されます。 遅延器(ディレイ) 加算器 乗算器 これらの構成要素を用いれば、\(N\)次の線形差分方程式で記述されるディジタルフィル... -
ディジタルフィルタ FIRフィルタとIIRフィルタの線形差分方程式による表現
線形差分方程式 一般のディジタルフィルタの入出力関係を表すN次差分方程式の一般形は次式で与えられます。 $$y[n] = -\sum_{k=1}^N a_k y[n-k] + \sum_{k=0}^N b_k x[n-k] \tag{1}$$ ただし、\(n < 0\)に対しては、\(x[n] = y[n] = 0\)とする。 上のy[... -
積み上げ棒グラフの見方と描画方法 (Python)
本記事では、積み上げ棒グラフの見方とPythonによるその描画方法について解説していきます。 使いどころ 積み上げ棒グラフは、ある項目ごとの累計データに対して、その内訳を比較したい場合に有効です。複数の項目を一つの棒グラフで表現できるので、比較... -
ディジタル信号処理 畳み込み
インパルス応答 線形時不変(LTI)システムに単位インパルス信号\(\delta[n]\)を入力したときの出力をインパルス応答といいます。インパルス応答はLTIシステムの振る舞いを知るために重要な要素です。なぜかというと、インパルス応答がわかれば、システム...