本記事では、コンピュータサイエンスの基礎分野の1つである、コンピュータサイエンスを学ぶ際におすすめな参考書を紹介します。
また、コンピュータアーキテクチャに関連する学会も併せて紹介するので、さらに勉強した方は論文を参考にしてください。
おすすめ参考書
コンピュータアーキテクチャは他の分野と比べて入門書が少ない印象ですが、以下にまとめてみました。
難易度的には、下にあるほど難しい内容を扱うと思ってください。
プログラムはなぜ動くのか
プログラム初学者で、プログラムの動作原理を理解したい方はおすすめの本です。
プログラムの実行がCPU内でどのような流れで行われるのかが、この本では解説されています。
図解でわかるPCアーキテクチャのすべて
この本では、非常に豊富な図を用いてコンピュータアーキテクチャの基礎を解説しています。
CPUだけでなく、メモリ、ハードディスクの説明まで、まさにコンピュータ全体の解説を行ってくれています。
コンピュータアーキテクチャ自体の入門書としては最適な1冊です。
CPUの創り方
この本は、非常に有名な本で名著と言われています。
本書も図を豊富に使用し解説されているので、直感的に理解がしやすい1冊となっています。
本書がユニークな点はCPUを実際に自作する手順を紹介しながら、CPUについての解説を行っている点です。
最終的に作成するCPUは4bitCPUと現在の64bitCPUと比較するとかなり小さいものになっていますが、本書を読みこなすとCPUが何をしているのかを物理的なレベルで理解できるようになります。
ディジタル回路とコンピュータアーキテクチャ
本書はアメリカの大学で教科書として、使用されている1冊となっています。
本書はかなり基礎的な内容から網羅的に書かれています。
物理レベルのトランジスタに関する説明から、論理回路、論理演算とコンピュータアーキテクチャを学ぶ上で必要な基礎知識も解説されているので、網羅性が高い本です。
コンピュータアーキテクチャ自体の内容解説の章では、アセンブリ言語、CPUのパイプライン処理などをソースコード(VHDL, Verilog)を含めて解説されているので非常に分かりやすく、独学がしやすいようになっています。
コンピュータシステムの理論と実践
本書は、コンピュータシステム全体を開発するという実践的なものとなっています。
本書は、コンピュータアーキテクチャだけでなく、OS、コンパイラ、プログラミング言語論までコンピュータというシステム全体を学ぶことができます。
システム全体を学んでみたいという方は本書はおすすめです。
コンピュータの構成と設計
こちらはコンピュータアーキテクチャの名著と言われている本です。
コンピュータアーキテクチャの大家であるヘネシーとパターソンが執筆した書籍で、通称「パタヘネ本」と言われています。こちらのヘネシーとパターソンは2017年のチューリング賞を受賞しています。
コンピューターアーキテクチャ
こちらも名著と言われた本で、先ほどの「コンピュータの構成と設計」と同じ著者のヘネシーとパターソンが執筆した書籍で、こちらは「ヘネパタ本」と呼ばれています。
「コンピュータの構成と設計」よりも上級者向けの本となっており、より詳細なコンピュータアーキテクチャのトピックスが書かれています。
コンピュータアーキテクチャのトップカンファレンス
コンピュータアーキテクチャのトップカンファレンスはISCA, HPCA, MICRO、ASPLOSなどが該当します。
これらのカンファレンスの論文はarXivで公開されていることが多いので、その場合は無料で読むことができます。
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